義眼

どちらが義眼か分かりますか?

どちらが義眼か分かりますか?

従来、様々な眼球疾病において内科的および外科的に治癒できず、完全に失明した動物で、眼球癆や、痛みを伴う緑内障での牛眼を治療するために、全眼球摘出手術が行われてきましたが、飼主にとって、そして我々担当獣医師にとっても美容形成上、長期にわたり堪え難いものでした。

しかし、最近ではシリコンボールの眼球内挿入による義眼術は、飼主および我々担当獣医師にとって非常に心安らかにする手法となっています。

この手術は極めて簡単かつ経済的で、ほぼメンテナンスフリーです。又、術後1~2ヶ月で角膜の損傷さえ無ければ、外見上正常眼と見分けがつかない程度にまで回復します。

 

犬の歯の事

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歯石除去前の状態。白い歯を覆うように見える黄色~薄茶色のものが歯石です。

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さらによく観察すると歯ぐきがせり上がっているように見えるのが分かります。

犬の歯は人間より10本多い42本あります。人間と同じように成長の途中で一度生え変わります。犬は生え変わったその歯を死ぬまで一度も自分で歯磨きすることなく過ごすのです。

よくそれで虫歯にならないものだと思いませんか?
そうです。ほとんどの犬は虫歯にはならないのです。羨ましいですね。なぜ、歯磨きをしなくても虫歯にならないのでしょうか?

秘密はどうやら食生活にあるようです。 
犬は普通、動物性蛋白質を食べていますから口の中にいる細菌が酸を作ることが出来ないのです。(糖類や炭水化物をとれば犬も虫歯になります)したがって、歯が酸による「脱灰」を受けないため虫歯にならないのです。

じゃ、犬の歯って健康なんですか?と聞かれたら、答えはノーです。
最近の犬はほとんどが缶詰のドッグフードを食べています。昔のように硬い骨をしゃぶったりしないで、缶詰を開けたらさっさと匂いを嗅いで味わったらあとは 噛み砕きもせず丸飲みします。こうして食物の残りかすが主に奥の歯にべったりつき、やがて歯周病を引き起こします。虫歯にはなりませんが歯周病にはかかる のですね。

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歯石除去を施した後の歯。歯茎の部分をすっぽり覆っていた歯石がきれいに取り除かれました。

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これは歯科用の注入抗生物質を歯周ポケットに注入しているところです。

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歯石は取れましたが歯周病が進行し、歯ぐきが赤く腫れ炎症が起きています。

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取り除かれた歯石です。
(歯ではありませんよ!)

歯の形が隠れてしまうほど歯石に覆われてしまうこともよくあります。
歯垢が歯ぐきの周囲に入り込んで歯周病が進行し歯がグラグラしはじめ、5歳にもならない犬でも、歯周病が進行したため抜歯しなければならなくなります。ひ どいときにはほとんどの歯を抜かなければならなくなることもあります。
歯石が着くと口臭も気になるようになります。野生動物では歯が悪くなることは死を意味します。

歯の健康は、人間であれ犬であれ、想像以上に大事なことです。あまりひどくならないうちに検診を受け歯石除去を行うとともに、歯石予防についてもおたずねください。

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